「庭で子供を思いっきり遊ばせてあげたい」「愛犬が自由に走り回れるスペースが欲しい」
マイホームの庭には、そんな夢が詰まっています。しかしその一方で、現実はどうでしょうか。
「ちょっと目を離した隙に、子供が転んでケガをしないか…」
「愛犬が道路に飛び出してしまわないか…」
「夏場のウッドデッキや人工芝は、熱すぎて火傷が心配…」
そんな不安から、心から安心して庭で過ごせない、と感じている方も少なくないはずです。
美しい庭であることはもちろん大切ですが、ご家族、特に小さなお子様やペットにとっては、何よりも「安全」であることが不可欠です。
この記事では、藤沢市で多くのご家族の庭づくりをお手伝いしてきた私たちエクステリアクローバーが、愛犬と子供の安全を守るための庭づくりの具体的なチェックポイントを、プロの視点から徹底解説します。危険を未然に防ぎ、家族みんなが心から笑顔になれる庭を一緒に考えていきましょう。
≪目次≫≪目次≫
-地面の選び方で変わる!転倒・ケガ・熱中症対策
-最大の懸念「飛び出し」を防ぐ!フェンスと門扉の重要性
-見落としがちな庭の危険!「植栽」と「水回り」の注意点
-安全だからこそ、もっと楽しい!遊びの空間を作るアイデア
-まとめ
■地面の選び方で変わる!転倒・ケガ・熱中症対策

お子様やペットが庭で過ごすとき、最も多くの時間を接するのが「地面」です。だからこそ、地面の素材選びは、庭の安全性と快適性を左右する最も重要な第一歩と言えます。それぞれの素材のメリットと、見落としがちな注意点を理解し、ご家族に最適な選択をしましょう。
-人工芝のメリットと「夏の熱さ対策」
近年、メンテナンスの手軽さと一年中美しい景観を保てることから、人工芝は非常に人気があります。安全面での最大のメリットは、その優れたクッション性です。ふかふかとした芝葉と下地が、お子様が転んだ際の衝撃を和らげ、コンクリートや土の地面に比べて大きなケガのリスクを減らしてくれます。
しかし、人工芝を検討する上で絶対に知っておかなければならないのが、夏場の表面温度の上昇です。プラスチック素材である人工芝は、直射日光を吸収して熱を溜め込みやすく、真夏には素足で歩けないほどの高温になることがあります。これは、体の位置が地面に近い小さなお子様やペットにとって、火傷や熱中症の大きなリスクとなります。
この課題を解決するためには、以下のような対策が有効です。
遊ぶ前の散水:
人工芝に水を撒くことで、気化熱により一時的に温度を下げることができます。ただし、効果は永続的ではないため、こまめな散水が必要です。
遮熱タイプの人工芝を選ぶ:
最近では、温度上昇を抑制する特殊なコーティングが施された人工芝も開発されています。
日除けを設置する:
最も効果的で快適なのは、タープやシェード、パーゴラなどで物理的に日陰を作ることです。直射日光を遮ることで人工芝自体の温度上昇を根本から防ぎ、涼しい遊び場を確保できます。外構計画の段階から日除けの設置を組み込むことが、最も賢明な選択です。
-天然芝とウッドデッキ、それぞれの注意点
もちろん、選択肢は人工芝だけではありません。
天然芝:
自然な風合いと、地面の温度を自然に下げてくれる冷却効果が魅力です。しかし、定期的な芝刈りや雑草処理を怠ると、害虫の住処になったり、地面に凹凸ができてつまずきの原因になったりする可能性があります。また、雨上がりは地面がぬかるみ、滑りやすくなる点にも注意が必要です。
ウッドデッキ:
「第二のリビング」として人気の空間ですが、小さなお子様にとっては注意が必要です。デッキの縁からの転落、ささくれによるケガ、そして雨や水遊びの際に表面が滑りやすくなるといったリスクが考えられます。素材選びや、必要に応じてデッキ周りにフェンスを設置するなどの配慮が求められます。
■最大の懸念「飛び出し」を防ぐ!フェンスと門扉の重要性

庭でヒヤリとする体験で最も多いのが、お子様やペットの道路への飛び出しではないでしょうか。どんなに楽しい庭でも、この不安が解消されなければ、保護者の方は心からリラックスすることはできません。
安全な領域(=庭)と危険な領域(=道路など)を明確に区切るフェンスと門扉は、ご家族の命を守るための最も重要な設備です。設置する際には、デザイン性だけでなく、機能面でのチェックポイントを必ず押さえましょう。
-適切な「高さ」と「隙間の幅」とは?
フェンスを設置する目的は、乗り越えや通り抜けを防ぐことです。そのためには、ご家族の構成に合わせた「高さ」と「隙間」を考える必要があります。
フェンスの高さの目安
小さなお子様の場合: 自分でよじ登ることが難しい高さ110cm~120cm以上がひとつの目安となります。これは、多くのマンションのバルコニー手すりの高さ基準にもなっており、転落防止の観点から設定されている数値です。
ペット(犬)の場合: 犬種やジャンプ力によって必要な高さは大きく異なります。小型犬であれば80cm程度でも十分な場合がありますが、柴犬やコーギーなどの中型犬で運動能力が高い犬種の場合は120cm以上、大型犬や特にジャンプ力のある犬種の場合は150cm~180cmの高さが必要になることもあります。
フェンスの隙間の幅
デザイン性の高い縦格子のフェンスなどで注意したいのが、格子の隙間です。子供の頭が挟まる事故を防ぐため、建築基準法では手すりの隙間は11cm以下と定められています。これに準じ、10cm以下の隙間であれば、まず頭が抜ける心配はありません。
ペットの場合は、さらに注意が必要です。体が小さい小型犬や猫などは、わずかな隙間からでもすり抜けてしまいます。5cm以下の隙間を目安に考えるとより安心です。また、見落としがちなフェンスと地面の間の隙間も、ペットの脱走経路になりやすいため、ブロック基礎などでしっかりと塞ぐことをお勧めします。
-子供やペットには開けられないロック選び
門扉は、家族が毎日使う出入り口ですが、それはお子様やペットにとっても同じです。簡単に開けられる錠では、飛び出し防止の役割を果たせません。
おすすめは、子供の手が届きにくい高い位置に錠があるタイプや、単純な操作では開けられない「ダブルアクション式」の錠です。

(※画像はLIXIL様のダブルアクションサムターンです)
これは、「レバーを握りながらスライドさせる」「ボタンを押しながら引く」など、二つの動作を同時に行わないと開かない仕組みになっており、小さなお子様による誤操作を効果的に防ぎます。
こうした少しの工夫が、万が一の事故を防ぎ、日々の安心感に繋がります。
■ 見落としがちな庭の危険!「植栽」と「水回り」の注意点

安全対策というと、フェンスや地面といった大きな構造物ばかりに目が行きがちですが、庭の中には思わぬ危険が潜んでいることがあります。特に、好奇心旺盛な子供や、何でも口に入れて確かめようとするペットにとっては、「美しい植物」や「楽しい水遊び場」が危険に変わる可能性を理解しておく必要があります。
-子供やペットに危険な植物リスト
庭を彩る美しい草花の中には、実は強い毒性を持つものが少なくありません。子供が興味本位で口にしたり、ペットが誤って食べてしまったりすると、中毒症状を引き起こす恐れがあります。庭に新しい植物を迎える前には、必ず安全性を確認する習慣をつけましょう。
以下は、日本の庭でよく見かける植物の中でも、特に注意が必要なものの例です。
アジサイ(紫陽花):
葉や蕾に毒性があり、嘔吐やめまいを引き起こすことがあります。
スズラン(鈴蘭):
全ての部位に強い毒性があり、特に心臓に影響を与える可能性があります。非常に危険です。
スイセン(水仙):
特に球根の毒性が強く、嘔吐や下痢、中枢神経麻痺などを引き起こすことがあります。
チューリップ:
スイセン同様、球根に毒性があります。
キョウチクトウ(夾竹桃):
公園などにも植えられていますが、毒性は極めて強く、口にすると死に至るケースもある危険な植物です。枝や葉を燃やした煙にも毒性があります。
クリスマスローズ:
全ての部位に毒性があり、皮膚炎や嘔吐などを引き起こします。
これらはほんの一例です。もちろん、全ての危険な植物を庭から排除する必要はありませんが、お子様やペットの手が届きにくい場所に植える、口に入れないようにしっかりと教えるなどの配慮が大切です。
-立水栓・排水設備の安全対策
庭にある「水」も、安全管理が欠かせない要素です。
立水栓(外水道)のいたずら防止:
子供が勝手に蛇口をひねってしまうと、水の無駄遣いになるだけでなく、庭が水浸しになり、泥で滑って転ぶ原因にもなります。対策として、子供では簡単に回せないハンドルに交換したり、後付けできる鍵付きの蛇口カバーを取り付けたりするのが有効です。
水たまりと排水:
庭の水はけが悪いと、雨上がりにできた水たまりが、蚊の発生源となります。また、小さなお子様は、わずか数cmの水深でも溺れてしまう危険性があることを忘れてはいけません。水遊びで使ったビニールプールやバケツの水をそのままにしないことはもちろん、外構計画の段階で、地面に適切な勾配をつけて雨水がきちんと排水される設計にすることが、衛生面・安全面の両方で非常に重要です。
■安全だからこそ、もっと楽しい!遊びの空間を作るアイデア

庭の危険を一つひとつ取り除いていくと、それは単なる「安全な場所」ではなく、ご家族が心からリラックスし、思いっきり羽を伸ばせる「最高の遊び場」に変わります。安全という土台があるからこそ、もっと庭を楽しむための工夫が生きてきます。ここでは、快適性をさらに高めるためのプラスアルファのアイデアをご紹介します。
-夏の強い日差しを防ぐ「日除け」の工夫
夏の熱中症や紫外線は、子供やペットにとって深刻な問題です。快適に遊べる時間を増やすためにも、日陰を作る工夫は欠かせません。
シェード・タープ:
最も手軽に取り入れられる方法です。柱や建物の壁に金具を取り付ければ、必要な時だけ日陰を作ることができます。UVカット率の高い生地を選べば、紫外線対策も万全です。
パーゴラやテラス屋根:
ウッドデッキやタイルテラスの上に設置する、より本格的な日除けです。特に、屋根材に熱線吸収タイプのポリカーボネートなどを使えば、明るさを保ちながらも下の空間の温度上昇を効果的に抑えられます。
落葉樹を植える:
シンボルツリーとして落葉樹を植えるのも素晴らしい方法です。夏には青々とした葉が木陰を作り、冬には葉が落ちて暖かい日差しを室内に届けてくれます。自然の力を借りた、最もエコな日除けと言えるでしょう。
これらの日除けは、第1章で触れた人工芝やウッドデッキの表面温度上昇を抑える上でも、極めて有効な対策となります。
-汚れを気にせず遊べる「洗い場」の設置
「服や体が汚れるからダメ!」と言わずに、子供には泥んこ遊びを、愛犬には土いじりを存分に楽しませてあげたいものです。その願いを叶えるのが、使いやすい「洗い場」の存在です。
標準的な立水栓(外水道)から一歩進めて、以下のような工夫を加えてみてはいかがでしょうか。
シャワーヘッド付きの混合水栓:
泥だらけになった手足やペットの体を洗うには、シャワーが圧倒的に便利です。お湯も使える混合水栓にしておけば、肌寒い季節でも快適に利用できます。
広くて深いガーデンパン(水受け):
水はねを気にせず、汚れた靴やおもちゃもゴシゴシ洗える大型のパンがあると、後片付けのストレスが大きく減ります。
専用の足洗い場:
デッキのすぐそばや玄関ポーチの脇に、ペットの足を洗うための小さなタイルスペースを設けるのも人気のアイデアです。家に入る直前にサッと汚れを落とせるので、室内を清潔に保つことができます。
こうした設備があれば、遊び終わった後の片付けもスムーズになり、「汚れるから」という理由で遊びを制限する必要がなくなります。
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■まとめ

今回は、愛犬と子供の安全を守るための庭づくりのチェックポイントを解説しました。
地面の素材選びから、フェンスの高さや隙間、植える植物の種類、そして日除けや洗い場の工夫まで、考慮すべき点は多岐にわたります。これらに共通して言えるのは、大人の目線だけでなく、地面に近い子供やペットの目線で庭を見つめ直すことが重要だということです。
「うちの庭は、本当に安全だろうか?」
「もっと家族が安心して過ごせる庭にしたい」
もしそう感じたら、ぜひ一度、ご家族のライフスタイルや敷地の状況に合わせて、庭全体の安全計画を考えてみてください。一つひとつの対策をバラバラに行うよりも、外構計画の初期段階から「安全」を軸としたトータルデザインを考えることが、結果的に最も効果的で、無駄のない方法です。
私たちエクステリアクローバーは、デザインの美しさはもちろんのこと、そこに住まうご家族全員の安全と快適性を第一に考えたプランニングを得意としています。何から手をつければ良いか分からない、専門家の客観的なアドバイスが欲しいという方は、どうぞお気軽にご相談ください。
ご家族の笑顔と、かけがえのない思い出が育まれる庭づくりを、私たちが全力でサポートします。
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エクステリアは、住まいの第一印象を決める重要な部分です。使いやすさだけでなく、建物の雰囲気に合わせた形をとる必要があります。弊社では、お客様のご要望を踏まえながら、建物の外観に合わせたコンセプトを考えご提案いたし、お客様の幸せのために力を尽くしますので、まずはお気軽にご相談ください。
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